歯科コラム
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虫歯治療の際に使用する素材で選ぶべき材料がいくつかあります。
①詰める材料、被せる材料
②型取りの材料
③接着剤の材料
今回は②型取りの材料についてです。
被せ物を作る工程は、歯医者で歯を削り型取りをした後、そこに石膏を流し、模型におこします。その模型上で銀歯やセラミックを歯科技工士さんが作成します。
模型の精度は重要ですが、型取りした材料はひずみや寸法変化を生じます。
型取りの材料は歯医者でよく使用されるものは、
保険診療でよく使用されるアルジネート印象材
自由診療でよく使用されるシリコン印象材
があります。
アルジネート印象材は、水分に左右されやすい材料です。水中では膨張し、空気中では乾燥し収縮してしまいます。型取りしてすぐ石膏を流し模型を作成できればまだ良いですが、現実歯科医院でそれをできるところは少ないでしょう。
シリコン印象材は、アルジネートに比べるとひずみや寸法変化が小さく精度が高いです。型取りした後消毒すると仮定して、シリコン印象材の寸法変化は0.04〜0.4%。アルジネート印象材の寸法変化は1.0〜2.0%と言われます。(日本補綴歯科学会より)5倍以上寸法変化に差があります。
保険診療で行う被せ物も目視ではある程度問題なく適合しますから、アルジネート印象材が大きな問題のある材料ではないです。しかし、拡大して見れば、アルジネートとシリコンの差は歴然です。わずかな隙間ができたり、不適合部があれば、長期の予後には大きく影響します。
例えば、同じ歯を5年に1度治療するのと、20年に1度治療するのでは、寿命は4倍違います。材料の選択を誤れば歯を失いやすくなります。
歯を失ってから考えるか、歯を失わないように考えるかは、その人の価値観によりますが、日本では、何も知らずに歯を失いやすい物を選択しやすい環境にあります。よく違いを知った上で選択されるのが理想かと思います。
藤沢市柄沢、大鋸、並木台、渡内、藤が岡で歯医者をお探しの方は、
ふじ歯科医院までご連絡下さい。
住所: 神奈川県藤沢市柄沢558-9【地図】
院長: 藤原崇